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南池袋公園トイレ棟増設工事

Minami-Ikebukuro Park / Toilet  extension

子供たちの日常を支援する公園のトイレづくり

2020年の桜の開花を前に、私たちが企画及びデザインに携わった南池袋公園のトイレ棟が完成しました。2016年の開園以降、たくさんの方々に来園いただいてきましたが、トイレの個数が少なく、子育て世代の方々には特にご不便をおかけしていました。地元組織の代表によって構成される公園運営組織「南池袋公園をよくする会」からも、豊島区に対して再三の要請があり、豊島区の子育て支援を象徴する公園に相応しいトイレ棟増設の検討が私たちに求められました。

トイレの外壁面には、かつてこの地にあった根津山の雑木林がグラフィックコンクリートによって描かれています。そして豊島区図書館司書セレクトの絵本を収納できる木製の巣箱が、雑木林の中に取り付けられています。コロナ禍の状況を鑑み、竣工後の読み聞かせイベントは当面の間延期となり、巣箱の扉はいったん閉じられることになりました。しかしながら、明るく開放的な公園の芝生では、民間保育園の園児たちや親子連れの方々が気持ちよさそうに過ごしています。このような状況下だからこそ、公園には人を笑顔にする力があります。そして、人が心身ともに健康な状態でいられるために、太陽の光や木々の緑が持つ効能や効果を、ランドスケープに携わる私たちが自覚的に伝えていく必要性を強く感じています。高密な都市の中にあって、青空のもと緑の中で楽しめる屋外図書館が、子どもたちの想像力や思考力をかきたててくれる場所になると嬉しい。1日も早く、子どもたちの日常に公園で絵本とともに過ごせる風景が戻ってくることを願ってやみません。これからも時代の要請に応じて、様々な変化を受け入れ続ける公園であるために、私たち自らも公園事業の持続性に寄与できるよう日々の研鑽に努めて参りたいと思います。

としまエコミューゼタウン地形.jpg
南池袋公園トイレ増設マスタープランA4s500.jpg

事業名 南池袋公園トイレ棟増設工事

所在地 東京都豊島区

用 途 トイレ

事業主 豊島区

設 計 企画/デザイン監修:ランドスケープ・プラス

    建築:久間建築設計事務所 

    照明:トミタ・ライティングデザイン・オフィス

​    サイン:氏デザイン

規 模 敷地面積/754.67㎡ 建築面積/78.99㎡

施 工 歌工務店

竣 工 2020年

 

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