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住友不動産新宿ガーデン

Sumitomo Realty & Development “Shinjuku Garden”

公園機能を都市基盤に接続するグリーンインフラ

計画地は、高田馬場駅を起点とした南北の都市軸と戸山公園一帯からなる東西の環境軸の結節点に位置しています。戸山公園は山手線内にある都立公園としては上野公園に次いで二番目の大きさを誇りますが、公園の存在が駅側の道路から視認できず、災害時の避難場所として十分な機能を果たしているとは言いがたい状況でした。私たちが目指したのは、自然災害や気候変動に脆弱な都市インフラを、優れた防災機能や環境性能を持つ公園と一体となったグリーンインフラに更新し、既存の街並みに新たな価値を生み出すことでした。

神田川に向けて緩やかな傾斜を持つ計画地は、長大なコンクリート擁壁によって平坦な造成面を確保していましたが、計画にあたっては既存擁壁を全て撤去し、公園の樹木や園路と連動した歩行者ネットワークを計画地から既成市街地へとつなげることで日常時の交流や災害時の避難を能動的に促すランドスケープのデザインを目指しました。計画にあたっては、建築の地下躯体そのものをグリーンインフラの基盤と捉え、周辺地形と連動した躯体勾配の操作や日照時間と整合した樹木密度の決定により、植物の持つ光合成エネルギーによって降雨の循環機能や保持能力を最大化する新たな開発手法に挑戦しています。都市の中に埋没した公園「Park in the City」を、グリーンアーキテクチャやグリーンインフラの思想によって、公園の中にある都市「City in the Park」に再生していくプロセスこそ、都市再生のビジョンにふさわしいと私たちは考えています。

高田馬場地形図
住友不動産新宿ガーデンマスタープラン

事業名  住友不動産新宿ガーデン 
所在地  東京都新宿区
用 途  事務所、共同住宅、集会場、店舗、芝生広場
事業主  住友不動産
総合監修 住友不動産
設 計  ランドスケープ設計監理:ランドスケープ・プラス

     (A-1、A-2、A-3)
     設計監理:日建設計(A-1、A-3) 大林組(A-2)
施 工  大林組
規 模  A-1 敷地面積:約16,820㎡ 建築面積:約6,864㎡
     A-2 敷地面積:約4,882㎡ 建築面積:約1,657㎡
     A-3 敷地面積:約420㎡ 建築面積:約268 ㎡
竣 工  2015年(A-2)
     2016年(A-1、A-3)

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